こんにちは。イギリスで三姉妹育児をしているナギです。
イギリスの現地校の宿題以外で、自分で好んで本を読むことは無かった長女が、最近英語の多読に力を入れています。英語力向上のために多読をはじめたのですが、色んな本の中から娘が夢中になった「怖い絵本」についてご紹介します。
日本でも英語の多読教材として知られている、Oxford Reading Treeの「Traditional Tales」シリーズにある2冊です。
Baba Yaga
まず最初の1冊目は、ロシアの民話で有名な”Baba Yaga”(バーバヤガ)です。
もう表紙の絵からすでに怖い。。。
この本のストーリーは、ナターシャという主人公の女の子のお父さんが意地悪な継母と再婚します。ナターシャが邪魔だった継母はある日、「森に住むバーバヤガという妹のところに行って、針と糸を借りてきて欲しい」とナターシャに伝えます。森に住む妹という響きを怪しく思うナターシャは、継母が何か企んでいることに気づきます。
ナターシャは森には、バーバヤガという恐ろしい魔女が住んでいるという噂を聞いたことがあります。ナターシャは何とか行くことを避けようとしますが、継母に言いくるめられ、結局魔女の家に行くことになります。
暗い森に入ると、チキンの足をした小屋を見つけます。(もう見るからに怪しい小屋!!)
この小屋の中に恐る恐る入と、ここに住んでいる怖いバーバヤガに会ってしまいます。ナターシャは、この魔女に食べられそうになりますが、幸いにも優しい黒猫に助けられます。黒猫から逃げる前に、青いタオルと、くしと、石を貰います。
必死で走り去るナターシャを、後ろからバーバヤガが追いかけてきます。途中捕まりそうになりますが、最初に黒猫から貰った青いタオルを投げると、なんとタオルが川となり、ナターシャとバーバヤガの間に大きな川が流れました。バーバヤガはその川の水をガブガブ飲んでしまい、ナターシャの後を追います。
バーバーヤガから逃げ切るために、次に貰ったクシを投げます。すると、クシがみるみる大きくなり、森になってナターシャを守ってくれます。バーバヤガはまたこの森までもバリバリと食べてしまいます。それでも、必死に逃げるナターシャをバーバヤガは、しつこく追いかけてきます。最後に祈る思いで小石を投げると、小さな小石は大きな岩へと変わり、バーバヤガの上に落ちて踏みつぶしてしまいます。
やっとの事で逃げ切ったナターシャは、父親のもとに戻りすべての事を話します。継母のたくらみを知った父親は、継母を家から追い出しナターシャと幸せに暮らしました。というハッピーエンドです。
Rumpelstilskin
二冊目は、ドイツの民話で有名な”Rumpelstilskin”(ランペルスティルスキン)です。(読みにくいし、発音しにくいこのタイトル。。。笑)
イギリスでも昔から言い伝えられている古いお話で、私の義父もよく知っているお話です。
昔々、美しくて賢いリリーという娘を持つ貧しい製粉業者がいました。リリーは王子に恋をしており、貧乏な自分は王子と結婚する資格がないと思っていました。そんな娘を思う製粉業者は、でまかせが好きな見栄っ張り。王様のもとに向かい嘘をつきます。彼は、「私の娘は麦わらを黄金に紡ぐことができる」と言います。その嘘を本気にした王様はリリーをお城に連れていきます。王様はリリーを、麦わらがいっぱいの部屋に閉じこめ、わらを黄金に変えることが出来れば、褒美として息子の王子と結婚させてやろと約束をします。
しかし、リリーはそんな事が出来るはずありません。どうすればいいか分からず、シクシクと一人で泣いていました。すると、そこに奇妙な小人(ゴブリン)が現れ、彼は困ったリリーを助けることが出来ると言います。ただし、わらを金に紡げたら、あなたのネックレスをくれと言います。王子と結婚したかったリリーは小人との約束を受け入れます。すると奇妙な小人は、糸車をぐるぐる回し、沢山あったわらを金に紡いだのです。そして約束のネックレスを貰うと消えてしまいました。
翌日、本当に金になったわらを見て大様は喜びます。欲張りな王様はまたわらを金にするよう、もっと多いわらを金にするようリリーに言います。リリーを困ってしまい、またシクシク泣いていると、再び小人が現れます。今度はリリーの指輪を貰う代わりに、わらを黄金にするといいます。リリーは小人の要望を受け入れます。小人はまた、わらを金に紡いで消えてしまいました。翌日の朝、王様は金になったわらを見て大喜びします。しかし、欲張りな王様はまたリリーをもっとわらを金にするよう言います。
三度目も小人は現れました。小人は、「わたしがこのわらを金にしたら、あなたは何をくれますか。」と言います。もう何も渡すものがないリリーは困ります。すると、小人は「あなたが王子と結婚したら最初に生まれた子供を私にください」と言います。
リリーは小人の要望を受け入れます。小人は三度目も同じように、糸車をぐるぐる回しわらを金にします。翌日王様は大変喜び、今度は約束通りリリーと王子を結婚させてくれます。
月日が流れ、リリーと王子との間に最初の子供が生まれます。小人との約束をすっかり忘れていたリリーのもとに、小人が現れました。
約束の赤ちゃんを連れに来たとリリーに告げると、リリーはひどく泣き崩れました。しかし、賢いリリーは小人の名前を三日以内に当てる事が出来たなら、子供を渡す約束を解消して欲しいといいます。小人はその承諾を受け入れます。
リリーは聞いたことのあるあらゆる名前や、長い帳簿に書いてある全ての名前を読みあげます。しかし、その度に小人はそれは違うと笑い飛ばします。三日目の最終日、マーケットに行ったリリーは、聞き忘れた名前が無いか歩いていると、小さな体をした小人らしき者が何やら歌を歌っています。それは、あの小人でした。小人は「私の名前は、ジョンではない♪私の名前はジムではない♪私の名前はランペルスティルスキン♪」と歌っていました。リリーはそれ聞いてとても喜びます。
最後の三日目が来ました。小人があらわらます。リリーは最初知らないふりをしますが、最後に「あなたの名前はランペルスティルスキンね」と言います。小人は自分の名前を言い当てられ、とても怒りました。怒り狂った小人は、足を床に強く踏みつけると床に穴が開き足がはまってしまいます。リリーは小人を助けますが、小人は急いで逃げ去っていきます。それかれらということ、その小人を見ることは二度とありませんでした。
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